「株を買えば配当金がもらえる」という点は知っていても、「いつ、どうやって受け取れるのか」を正確に把握している方は意外と少ないものです。配当金の仕組みを理解しておけば、投資計画をより具体的に立てることができます。
結論から申し上げると、配当金は権利確定日から約2〜3ヶ月後に受け取れます。ただし、受け取るためにはいくつかの条件があります。この記事では、配当金の仕組みから受け取り方法、税金の扱い、そして高配当株の選び方まで、包括的に解説していきます。
「配当金で少しずつ収入を増やしたい」「新NISAで配当金を非課税で受け取りたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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配当金をもらうための条件
「権利確定日」に株を保有していること
配当金を受け取るには、「権利確定日」の時点でその会社の株を保有している必要があります。権利確定日は多くの企業が3月末と9月末(中間配当の場合)に設定しています。
ここで非常に重要なポイントがあります。権利確定日に株を保有するためには、「権利付最終日」までに株を購入しておく必要があるのです。
権利付最終日とは
株の売買は、約定日(取引した日)から2営業日後に受渡し(決済)が行われます。つまり、権利確定日の2営業日前が「権利付最終日」となり、この日までに株を購入して保有していれば配当金を受け取る権利が得られます。
例えば、権利確定日が3月31日(月曜)の場合は以下のとおりです。
- 権利付最終日:3月27日(木曜)← この日までに購入すればOK
- 権利落ち日:3月28日(金曜)← この日に購入しても間に合わない
権利落ち日に購入しても配当金の権利は得られません。権利付最終日を必ず確認してから購入してください。
詳細は日本取引所グループ「株式の決済期間」(www.jpx.co.jp・サイト終了)で確認できます。
配当金はいつ振り込まれるか
権利確定日に株を保有していても、すぐに配当金が受け取れるわけではありません。実際の入金までの流れは以下のとおりです。
- 権利確定日(例:3月31日)
- 決算発表(例:5月中旬):配当金の額が正式に決定
- 株主総会(例:6月下旬):配当金の支払いが承認
- 配当金支払い(例:6月下旬〜7月上旬):実際に入金
つまり、3月決算の企業であれば、6月下旬〜7月上旬頃に配当金が入金されるのが一般的です。権利確定から約2〜3ヶ月かかるということになります。
中間配当(9月権利確定)の場合は、12月頃に入金されることが多いです。

配当金の受け取り方法は4種類
1. 株式数比例配分方式(証券口座で受け取り)
最もおすすめの方法がこれです。配当金が証券口座に直接入金されます。新NISAで保有している株の配当金を非課税で受け取るには、この方式を選ぶ必要があります。
2. 登録配当金受領口座方式(銀行口座で受け取り)
指定した銀行口座にまとめて入金される方式です。複数の証券会社で株を保有している場合でも、1つの銀行口座に集約できます。
3. 配当金受領証方式(郵便局で受け取り)
企業から「配当金領収証」が郵送されてきて、郵便局の窓口で現金を受け取る方式です。手間がかかるためおすすめしません。
4. 個別銘柄指定方式
銘柄ごとに受け取り口座を指定できる方式です。あまり利用されていません。
迷ったら「株式数比例配分方式」一択です。特に新NISAを利用している場合、この方式にしないと配当金の非課税メリットが受けられなくなりますのでご注意ください。
配当金にかかる税金
配当金には20.315%の税金がかかります(所得税15.315%+住民税5%)。
例えば、配当金が1万円の場合は以下のとおりです。
- 税金:2,031円
- 手取り:7,969円
ただし、新NISAで保有している株の配当金は非課税です。1万円の配当金をそのまま1万円受け取れます。これだけでも新NISAを利用する価値は十分にあります。
配当所得の詳細は国税庁「配当所得があるとき」で確認できます。
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配当金が多い企業の特徴
配当金の多さを判断する指標として「配当利回り」があります。
配当利回り = 1株あたりの年間配当金 ÷ 株価 × 100
記事執筆時点で日本株の平均配当利回りは約2%程度です。3%以上あれば「高配当株」と呼ばれます。
高配当株が多い業種
- 銀行・保険:三菱UFJフィナンシャル・グループ、東京海上ホールディングスなど
- 商社:三菱商事、三井物産、伊藤忠商事など
- 通信:NTT、KDDIなど
- たばこ:JT(日本たばこ産業)
ただし、配当利回りが高すぎる銘柄は要注意です。株価が急落して配当利回りが一時的に高くなっているだけの場合もあります。業績が安定していて、継続的に配当を出している企業を選ぶことが大切です。

配当金の回数は企業によって異なる
企業によって配当金の支払い回数は異なります。
- 年2回(期末+中間):最も一般的なパターン。3月と9月に権利確定
- 年4回(四半期ごと):一部の企業が採用。毎四半期に配当
- 年1回(期末のみ):中間配当を実施しない企業
- 配当なし(無配):成長に資金を投じる企業(IT・ベンチャー系に多い)
毎月配当金を受け取りたい場合は、権利確定月が異なる複数の銘柄を組み合わせるという方法があります。例えば、3月決算の銘柄と12月決算の銘柄を組み合わせれば、年4回の配当金を受け取れる可能性があります。
「配当金生活」は実現できるのか
配当金だけで生活するには、どの程度の投資額が必要なのでしょうか。月20万円(年240万円)の配当金を得るために必要な投資額を試算してみます。
- 配当利回り3%の場合 → 約8,000万円の投資が必要
- 配当利回り4%の場合 → 約6,000万円の投資が必要
- 配当利回り5%の場合 → 約4,800万円の投資が必要
※税引前の計算です。課税口座の場合、手取りは約80%になります。
完全な配当金生活はハードルが高いですが、年金+配当金で生活費をまかなうというプランは十分に現実的です。まずは新NISAを活用して、配当金を少しずつ積み上げていくことから始めてみてください。
配当金に関するよくある質問
Q. 権利付最終日に購入して、翌日(権利落ち日)に売却しても配当は受け取れますか?
はい、受け取れます。ただし、権利落ち日には配当分だけ株価が下がる傾向があるため、「配当金を受け取ったものの株価下落で損をした」となることもあります。配当だけを狙った短期売買はおすすめしません。
Q. 配当金は確定申告が必要ですか?
特定口座(源泉徴収あり)を利用していれば、確定申告は不要です。ただし、配当控除を受けたい場合や、他の所得と損益通算したい場合は、確定申告を行ったほうがお得になることもあります。
Q. 株主優待も配当と同じタイミングで届きますか?
権利確定のタイミングは同じですが、届く時期は異なります。株主優待は権利確定日から2〜3ヶ月後に届くのが一般的で、配当金の入金とは別のタイミングになります。

まとめ
株の配当金について、重要なポイントをまとめます。
- 配当金は権利確定日に株を保有していれば、約2〜3ヶ月後に受け取れる
- 権利を得るには権利付最終日までに購入しておく必要がある
- 受け取り方法は「株式数比例配分方式」がおすすめ
- 新NISAで保有していれば配当金は非課税になる
- 高配当株は配当利回り3%以上が目安
- 配当利回りが高すぎる銘柄は業績悪化の可能性がある
長期で高配当株を保有するなら、新NISAの活用は必須といえます。配当金を着実に積み上げて、資産形成に役立ててください。
新NISAの詳細は金融庁「NISAについて」で確認できます。
※記事執筆時点の情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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