「全世界株式とS&P500、結局どっちを買えばいいの?」と迷っている方は非常に多いのではないでしょうか。新NISAで投資を始めようとすると、ほぼ確実にぶつかるテーマです。
先に結論を言うと、どちらを選んでも大きな間違いにはなりません。ただし、それぞれ特徴が異なるため、自分の投資スタイルや考え方に合った方を選ぶことが大切です。
この記事では、全世界株式(オルカン)とS&P500の違いをリターン・リスク・コストの3つの観点からわかりやすく比較し、どちらを選ぶべきかの判断材料をお伝えしていきます。

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全世界株式(オルカン)とS&P500の基本的な違い
全世界株式とは?
全世界株式ファンド(通称「オルカン」)は、日本を含む世界中の株式に分散投資するインデックスファンドです。代表的なのは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で、約50カ国・約3,000銘柄に投資しています。
構成比率の目安は以下の通りです。
- 米国:約62%
- 日本:約5%
- 英国:約3%
- その他先進国:約18%
- 新興国:約12%
S&P500とは?
S&P500は、アメリカの代表的な大企業500社で構成される株価指数です。Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIAなど、世界を代表する企業が名を連ねています。代表的なファンドは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。
つまり、全世界株式は「世界全体に賭ける」投資であり、S&P500は「アメリカに集中して賭ける」投資という違いがあります。
リターンの比較:過去の実績はS&P500が優勢
過去のリターンを振り返ると、直近10〜15年ではS&P500の方がパフォーマンスが良いのが事実です。これはGAFAMやNVIDIAなどの米国テック企業が驚異的な成長を遂げたことが大きく影響しています。
ただし注意すべき点があります。過去のリターンが未来を保証するわけではないということです。2000年代にはむしろ新興国株式の方がパフォーマンスが良かった時期もあり、アメリカが今後も世界経済の中心であり続ける保証はありません。

リスクの比較:分散性では全世界株式が有利
全世界株式のリスク分散
全世界株式の最大の強みは地理的な分散にあります。アメリカだけでなく、ヨーロッパ、アジア、新興国にも投資しているため、特定の国の経済が落ち込んでも他の国がカバーしてくれる可能性があります。
S&P500のリスク
S&P500は100%アメリカです。アメリカ経済が好調であれば最高のリターンが期待できますが、アメリカ固有のリスク(政策変更、地政学リスク、バブル崩壊など)をダイレクトに受けることになります。
とはいえ、S&P500に含まれる企業の多くはグローバル企業で、売上の大部分を海外で稼いでいます。そのため「S&P500を買う=アメリカだけに投資している」とは言い切れない側面もあります。
コストの比較:ほぼ互角
信託報酬(運用コスト)を比較してみましょう。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):年0.05775%
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):年0.08140%
どちらも超低コストです。年間で数百円〜数千円レベルの差しかないため、コストだけで選ぶ必要はほぼありません。
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「どっちも買う」はアリ?
よくある質問として「両方買えばいいのでは?」というものがあります。
結論から言うと、アリではありますが、あまり意味がないかもしれません。
なぜなら、全世界株式の中身の約62%はすでにアメリカ株だからです。全世界株式とS&P500を半々で持つと、ポートフォリオ全体のアメリカ比率が約80%になってしまいます。
それであれば、最初からS&P500一本にするか、全世界株式一本にした方がシンプルでわかりやすいでしょう。
全世界株式とS&P500を併用すると、意図せずアメリカ比率が偏ります。分散の意味が薄れてしまうので、基本的にはどちらか一本に絞るのがおすすめです。
結局どっちを選ぶべき?タイプ別おすすめ
全世界株式がおすすめな方
- アメリカ一国に集中するのが不安な方
- 「何も考えずに世界全体に投資したい」という方
- 30年以上の超長期で投資する方
- 新興国の成長も取り込みたい方
- 迷ったらとりあえず全世界株式が無難です
S&P500がおすすめな方
- アメリカ経済の成長を信じている方
- 過去のリターン実績を重視する方
- GAFAMやNVIDIAなどのテック企業に投資したい方
- シンプルにリターンを追求したい方

プロや著名投資家の意見は?
参考までに、著名な投資家の見解も紹介しておきます。
ウォーレン・バフェットは「自分の死後、妻の資産の90%をS&P500のインデックスファンドに入れるように」と遺言に記しているほどのS&P500推しです。
一方で、インデックス投資の生みの親であるジョン・ボーグルは「全世界に分散投資すべき」という考え方を提唱していました。
プロの間でも意見が分かれるテーマであり、「唯一の正解」は存在しません。自分が納得できる方を選ぶことが何より大切です。
よくある質問
Q. 途中で切り替えてもいい?
問題ありません。たとえば最初はS&P500で始めて、途中から全世界株式に切り替えることも可能です。すでに保有しているS&P500を売る必要はなく、新規の積立分を全世界株式に変えるだけで大丈夫です。
Q. 全世界株式(除く日本)はどう?
日本株を別で保有している場合は、全世界株式の「除く日本」バージョンを選ぶのも一つの方法です。日本株との二重投資を避けられます。ただし、全世界株式に占める日本の比率は約5%程度のため、気にしない方も多いです。
まとめ:迷ったら全世界株式、攻めたいならS&P500
全世界株式とS&P500の選び方をまとめると、以下のようになります。
- 迷ったら全世界株式:世界中に分散されているため、「とりあえずこれを買っておけば大きな失敗はない」という安心感があります
- リターンを追求したいならS&P500:過去の実績は優秀ですが、アメリカ一国集中のリスクは理解しておく必要があります
- どちらを選んでも、長期で積み立てれば資産は育ちます
大切なのは「全世界株式かS&P500か」で悩み続けることではなく、早く始めて長く続けることです。どちらにするか決めたら、あとはコツコツ積み立てていきましょう。
インデックス投資の基本を学びたい方は、金融庁のNISA特設サイトがわかりやすくまとまっています。分散投資の考え方については日本証券業協会の「投資の時間」も参考になります。また、各ファンドの詳細な比較はモーニングスターで確認できます。

※この記事の情報は執筆時点のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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