「新NISAは満額でいくらまで投資できるのか」「全部使い切ったらどれくらいの資産になるのか」。こうした疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
新NISAは旧制度から大幅にリニューアルされたため、投資枠の仕組みがわかりにくいと感じる方も少なくありません。実際に、「年間投資枠」と「生涯投資枠」の2種類の上限があることを正しく理解できていない方もいらっしゃいます。
この記事では、新NISAの投資枠の全体像から、満額を達成するまでの期間、満額投資した場合のシミュレーション、さらには枠が復活する仕組みまで、わかりやすくまとめました。新NISAの制度を正確に理解したうえで、自分に合ったペースで活用するための参考にしてください。
🐧 ナビ助のおすすめ!
新NISAの投資枠は2種類ある
まず押さえておきたいのが、新NISAには「年間投資枠」と「生涯投資枠(非課税保有限度額)」の2種類の上限が設けられているという点です。
年間投資枠:最大360万円
新NISAでは、1年間に投資できる金額の上限が決まっています。
- つみたて投資枠:年間120万円(月10万円)
- 成長投資枠:年間240万円(月20万円)
- 合計:年間360万円
旧NISAではつみたてNISAが年40万円、一般NISAが年120万円でしたから、大幅な増額です。さらに、つみたて投資枠と成長投資枠は併用が可能です。旧制度ではどちらか一方しか選べなかったことを考えると、使い勝手が大きく向上しています。
生涯投資枠(非課税保有限度額):1,800万円
もう一つの重要な上限が、生涯を通じた投資枠です。新NISAでは合計1,800万円まで非課税で投資できます。
ただし注意点として、成長投資枠だけで使える上限は1,200万円までです。具体的には以下のような組み合わせになります。
- つみたて投資枠のみで1,800万円を使い切る → 可能
- つみたて投資枠600万円+成長投資枠1,200万円 → 可能
- 成長投資枠のみで1,800万円を使い切る → 不可(成長投資枠は1,200万円が上限)

満額1,800万円を投資するのにかかる期間
「1,800万円を使い切るには何年かかるのか」という疑問にお答えします。投資ペースごとに必要な期間を整理しました。
最短5年で満額達成
年間360万円をフルに活用すれば、最短5年で1,800万円に到達します。月30万円のペースです。かなりの高収入でないと難しい金額ですが、「とにかく早く非課税枠を埋めたい」という方にとっては目指す価値のある目標です。
月10万円なら15年
つみたて投資枠だけを月10万円ずつ使う場合、年間120万円。1,800万円に到達するまで15年かかる計算です。共働き世帯やある程度の収入がある方にとっては、現実的なペースと言えるでしょう。
月5万円なら30年
月5万円ペースだと年間60万円で、30年で達成します。長く感じるかもしれませんが、無理のない金額でコツコツ続けるのが投資の基本です。新NISAの非課税期間は無期限ですから、焦る必要はありません。
月3万円なら50年
月3万円の場合は年間36万円で、理論上は50年かかります。しかし、満額を使い切ることがゴールではなく、自分のペースで継続することが最も大切です。
満額の達成にかかる期間は、月30万円で5年、月10万円で15年、月5万円で30年です。どのペースでも構いません。大切なのは自分に合った金額で長く続けることです。
満額投資した場合のシミュレーション
1,800万円を投資した後、さらに運用を続けた場合にどれくらいの資産になるのか。年利別にシミュレーションしてみましょう。
5年で満額達成→その後20年運用した場合
- 年利3%:約3,250万円
- 年利5%:約4,775万円
- 年利7%:約6,965万円
15年で満額達成→その後10年運用した場合
- 年利3%:約2,800万円
- 年利5%:約3,850万円
- 年利7%:約5,350万円
5年で満額にして20年運用した場合、年利5%でも約4,775万円になる計算です。投資元本1,800万円に対して約3,000万円の運用益が生まれ、しかもその全額が非課税。通常であれば約600万円の税金がかかるところですから、非課税メリットの大きさがよくわかります。

新NISAの生涯投資枠は「復活」する
新NISAの大きな特徴として、売却した分の非課税枠が翌年に復活する仕組みがあります。
たとえば、100万円分の投資信託を売却した場合、翌年に100万円分の非課税枠が戻ってきます。ただし、復活する枠は「簿価ベース」、つまり購入時の金額で計算される点に注意が必要です。
復活の仕組みにはいくつかの注意点があります。
- 復活するのは翌年であり、売却した年には使えない
- 復活しても年間投資枠360万円の上限は変わらない
- 復活の計算は取得価額(簿価)ベースで行われる
つまり、含み益が出ている状態で売却しても、復活する枠は購入時の金額分だけです。たとえば100万円で購入したファンドが150万円に値上がりした状態で売却しても、復活するのは100万円分です。この点は勘違いしやすいポイントですので、しっかり覚えておきましょう。
非課税枠の復活は「簿価ベース」です。含み益が出ている商品を売っても、復活する枠は購入時の価格分のみ。また、復活しても年間360万円の投資上限は変わりません。
🐧 ナビ助のおすすめ!
満額投資にこだわらなくてもよい理由
「1,800万円なんて到底無理」と感じた方もいるかもしれませんが、満額を使い切ることが目的ではありません。
大切なのは、自分の生活に無理のない範囲で投資を続けることです。月1万円でも月3万円でも、長期的にコツコツ積み立てれば、複利の力で着実に資産は育っていきます。
金融庁の「NISAを知る」ページでも、長期・積立・分散投資の重要性が繰り返し強調されています。制度の詳細を確認したい方はぜひ一度ご覧ください。

新NISAの満額に関するよくある質問
Q. 夫婦で使えば3,600万円分になりますか?
その通りです。新NISAは一人あたり1,800万円ですので、夫婦二人なら合計3,600万円の非課税枠を活用できます。それぞれが口座を開設して、世帯全体で非課税メリットを最大化する戦略は非常に有効です。
Q. 未成年は新NISAを利用できますか?
残念ながら、新NISAは18歳以上の方が対象です。旧制度のジュニアNISAは新規投資が終了しているため、記事執筆時点では未成年の方がNISAを利用する方法はありません。
Q. 旧NISAの分は新NISAの1,800万円に含まれますか?
含まれません。旧NISAと新NISAは完全に別枠として扱われます。旧NISAで投資した分はそのまま非課税期間が終了するまで保有できますし、新NISAの1,800万円はまるごと別カウントです。旧NISAを利用していた方にとっては、非常にありがたい仕組みと言えます。
Q. 満額を超えて投資したい場合はどうすればよいですか?
新NISAの1,800万円を使い切った後も投資を続けたい場合は、特定口座(課税口座)を活用することになります。課税口座では運用益に約20%の税金がかかりますが、長期投資であれば十分に利益を得られる可能性があります。また、前述の通り売却すれば翌年に非課税枠が復活するため、リバランス目的での売却→再投資という活用方法も検討できます。
まとめ:新NISAの満額は1,800万円、自分のペースで活用しよう
この記事のポイントをまとめます。
- 年間投資枠:つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円=最大360万円
- 生涯投資枠:1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
- 最短5年で満額達成が可能
- 売却すれば翌年に非課税枠が復活する(簿価ベース)
- 満額にこだわらず、自分のペースで続けることが最も大切
新NISAは非課税期間が無期限になったことで、「急いで枠を埋めなければ」というプレッシャーは不要になりました。焦らず、自分の家計に合ったペースで活用していきましょう。
制度の詳細は金融庁のNISA特設サイトで確認できます。また、日本証券業協会の「NISA(少額投資非課税制度)」(www.jsda.or.jp・サイト終了)のページも制度理解に役立ちますので、あわせてご覧ください。
※記事執筆時点の情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。投資にはリスクが伴います。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
🐧 ナビ助のおすすめ!


