「もう遅いんじゃないか」「今から投資を始めても間に合わない」と感じている方は少なくないでしょう。しかし、結論から言えば、今からでもまったく遅くありません。
仮に月5万円を25年間積み立てた場合(年利5%想定)、約2,980万円になります。いわゆる「老後2,000万円問題」を余裕でクリアできる金額です。
むしろ収入がピークに近づく時期は、投資に回せるお金が増えるタイミングでもあります。「遅い」のではなく「これからが本番」と捉えるほうが正確でしょう。この記事では、今から始めても間に合う具体的な運用プランを紹介していきます。

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老後資金はいくら必要なのか
老後に必要な金額は人それぞれですが、ざっくりとした計算例を見てみましょう。
| 項目 | 月額 | 65〜90歳の25年間合計 |
|---|---|---|
| 基本生活費 | 25万円 | 7,500万円 |
| 公的年金収入 | ▲18万円 | ▲5,400万円 |
| 不足額 | 7万円 | 2,100万円 |
※夫婦2人世帯の平均的なケースで試算
これに医療費や介護費、旅行などの余裕資金を加えると、2,500万〜3,500万円くらいが一つの目安になります。
自分の年金見込み額は日本年金機構の「ねんきんネット」で確認できます。まだチェックしたことがない方は、ぜひ一度確認してみてください。
退職金も考慮する
退職金がいくらもらえるかも重要な要素です。大企業であれば2,000万円前後、中小企業であれば500〜1,000万円くらいが相場と言われていますが、会社の就業規則や退職金規程で正確な金額を確認しておきましょう。
退職金を考慮すると、新NISAで準備すべき金額は1,000万〜2,000万円くらいになるケースが多いです。
おすすめの運用プラン3選
プランA:月5万円コツコツ型(25年計画)
| 積立額 | 投資先 | 25年後の想定資産 |
|---|---|---|
| 月5万円 | eMAXIS Slim 全世界株式 | 約2,980万円(年利5%) |
元本は1,500万円ですが、複利効果で約1,480万円の運用益が期待できます。無理のない金額で着実に積み上げるスタイルです。
プランB:月10万円しっかり型(15年計画)
| 積立額 | 投資先 | 15年後の想定資産 |
|---|---|---|
| 月10万円 | eMAXIS Slim 全世界株式 | 約2,670万円(年利5%) |
15年で1,800万円の非課税枠をフル活用するプランです。教育費が落ち着いた段階から加速するパターンに適しています。
プランC:月15万円スパート型(10年計画)
| 積立額 | 投資先 | 10年後の想定資産 |
|---|---|---|
| 月15万円 | コア80%(オルカン)+サテライト20%(高配当株) | 約2,330万円(年利5%) |
年収が高く余裕資金が多い方向けのプランです。積極的に非課税枠を埋めていくスタイルになります。

ポートフォリオの考え方
基本方針:まだ株式中心で問題ない
「保守的に運用すべき」という意見もありますが、定年まで20年以上あるのであれば株式中心で問題ありません。20年の投資期間があれば、過去データ上、元本割れの確率はかなり低くなります。
おすすめポートフォリオ
パターン1:シンプル型(おすすめ)
- eMAXIS Slim 全世界株式:100%
パターン2:やや安定型
- eMAXIS Slim 全世界株式:80%
- eMAXIS Slim 国内債券:20%
パターン3:配当も欲しい型
- eMAXIS Slim 全世界株式:70%
- 高配当株ETF(日本or米国):30%
定年が近づくにつれて、徐々に債券の比率を増やしていくのがセオリーです。一般的に「100−年齢」%を株式に配分するという考え方があります。NISA口座は非課税のため、リターンの高い株式をNISA口座に入れ、債券は特定口座で運用するのが効率的です。
リバランスのスケジュール
年齢に応じて資産配分を調整していくイメージは以下の通りです。
| 年代 | 株式比率 | 債券・バランス型比率 |
|---|---|---|
| 40代 | 80〜100% | 0〜20% |
| 50代前半 | 70% | 30% |
| 50代後半 | 60% | 40% |
| 60代 | 50% | 50% |
リバランスの方法は、NISA口座内の銘柄を売却して買い替えるのではなく、新規の積立先を変更するのがおすすめです。売却すると非課税枠がもったいないためです。
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ライフイベントとの両立で注意すべきこと
教育費との両立
子どもが高校・大学に進学する時期と投資期間が重なることが多いでしょう。教育費のピークは高3〜大学4年間の約7年間です。
- 教育費は投資資金とは別に現金で確保する
- 奨学金や教育ローンも選択肢として検討する
- 教育費のピークが過ぎたら積立額を一気に増やす
住宅ローンとの両立
- ローン金利1%以下:投資優先(期待リターン5%>金利1%)
- ローン金利2%以上:繰上返済と投資を半々で
- 住宅ローン控除期間中(通常13年間)は繰上返済しないほうが得になるケースが多い
健康リスクへの備え
年齢が上がると健康リスクも高まります。医療保険や就業不能保険の見直しも忘れずに行いましょう。病気やケガで働けなくなると、投資どころではなくなります。

iDeCoとの併用が効果的
年収が高い時期はiDeCoの所得控除効果も大きくなります。
たとえば年収700万円の会社員が月2.3万円(年間27.6万円)をiDeCoに拠出すると、年間約8万円の節税になります。20年続ければ約160万円の節税効果です。
NISAで老後資金を「増やし」、iDeCoで「節税しながら増やす」。この二刀流が最も効率的な戦略です。
今から始める具体的なアクション
- ねんきんネットで年金見込み額を確認する
- 退職金の見込み額を確認する
- 老後に必要な金額を計算する(不足額を算出)
- 月の積立可能額を決める(手取りの10〜20%が目安)
- 証券口座+NISA口座を開設する
- クレカ積立でインデックスファンドの積立をスタートする
まとめ
老後資金の運用について、ポイントを整理しましょう。
- 今からでも全然遅くない:25年あれば月5万円で約3,000万円
- まだ株式中心でOK:定年が近づくにつれて徐々に安定型にシフト
- 教育費・住宅ローンとの両立が成功のカギ
- iDeCoとの併用で節税効果を最大化
- 教育費が落ち着いた後に一気に加速するのもアリ
大切なのは「今日始めること」です。1日でも早く始めれば、1日分だけ複利効果が大きくなります。完璧なプランを立ててから始めるのではなく、まずは少額からスタートして、走りながら調整していきましょう。
老後の生活設計については厚生労働省の年金制度ページが参考になります。投資の基礎知識は日本証券業協会の「投資の時間」でわかりやすくまとまっています。年金見込み額の確認はねんきんネットをご活用ください。
※この記事の情報は記事執筆時点のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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